最近では20代前半でも退職代行を使う人が増えてきましたね。
ブラックな職場や精神的に追い詰められるような環境の中で働いていると自分から辞めると言い出すのが怖くなることもあります。
今回は長時間労働が続き体調を崩してしまった鈴木陸さん(仮名)にお話を伺いました。
当時23歳という若さで退職代行を利用した鈴木さんは「会社に直接行かずに辞められたことが本当に助かった」と語っています。

退職に踏み切るまでの背景や利用後の生活について詳しくご紹介していきます!
鈴木さんのプロフィール
―まずは簡単に自己紹介をお願いできますか?
「鈴木陸(仮名)と申します。年齢は今25歳で 当時は23歳でした。新卒で中堅の建設会社に入社し 現場監督として働いていました。職人さんとのやり取りや工程管理などいろんな業務を担当していて 忙しさは覚悟していたんですが それ以上に過酷でしたね」
―どれくらい働いていたんですか?
「平均すると毎日12時間以上ですね。ひどいときは朝6時に現場に出て 帰宅が22時とか23時もザラでした。週1の休みも取れるかどうかという感じで 正直自分の時間は全くありませんでした」
長時間労働がもたらした体調の変化
―体調に変化が出てきたのはいつ頃ですか?
「入社して半年くらい経った頃から急に疲れが取れなくなってきました。寝ても寝てもだるさが抜けないし 朝起きると動悸がしたり 気分が重くなったりする日が増えてきて……最初は『気のせいかな』って思っていたんですが どんどん悪化していきました」
―具体的にどんな症状が出たんですか?
「食欲がなくなって 体重も5キロくらい落ちました。夜中に目が覚めてしまって そこから眠れなくなって朝まで悶々としてる日もありました。しまいには会社に向かう電車の中で気分が悪くなって途中下車したりして……これはヤバいと思いましたね」
退職を考えるようになったきっかけ
―退職を意識し始めたのはどんなタイミングでしたか?
「体調が限界だったのもあるんですけど 同期が突然辞めたんです。その子も長時間労働で倒れてしまって 入院した後に退職していきました。その姿を見て 自分も同じようになる前に逃げなきゃと思いました」
―でも辞めるって言うのは簡単じゃなかったですよね?
「そうなんです。うちの会社は辞めるって言い出すと必ず引き留められるんですよ。先輩も『甘えるな』って怒鳴られて結局辞められずに続けてたんで 自分も怖くて言い出せませんでした」
退職代行という選択をした理由
―退職代行を知ったきっかけは何でしたか?
「SNSで退職代行の広告をたまたま見たんです。正直 最初は『怪しくない?』って思いましたけど 調べていくうちに安心できそうだと感じて連絡してみました」
―なぜ自分で退職を言わず代行に頼ろうと思ったのですか?
「上司に直接言ったら絶対に怒鳴られるし 精神的にもう耐えられなかったんです。メール一本で終わらせてくれるなら それが一番楽だなって思いました。自分を守るためにも頼ってよかったです」
退職代行の申し込みと当日の流れ
―具体的にどんな手順で進んだのか教えて下さい
「まず電話で相談して 次にLINEでやり取りしました。必要事項を伝えると 会社に連絡してくれる日を決めてくれて 当日は待つだけでした。会社からは一切連絡が来なかったです」
―本当に会社に行かなくて済んだんですね
「はい 一歩も行ってないです。制服や社員証は後日郵送で返しました。退職届も全部代行で提出してくれました。自分はベッドの中でスマホいじってるだけでしたね」
退職後に起きた心と体の変化
―退職してから体調や気持ちはどう変わりましたか?
「びっくりするくらい楽になりました。まず眠れるようになったのが一番大きかったですね。朝起きても動悸がしないし 食欲も戻ってきました。体重も少しずつ増えて 健康な生活に戻れた感じです」
―精神的な部分はどうでしたか?
「『また怒鳴られるかも』っていう不安がなくなっただけで気持ちが全然違います。人と話すのが怖かった時期もあったんですけど 今は普通に笑えるようになりました」
今の仕事とこれからの展望
―現在はどんなお仕事をされていますか?
「今はIT系のベンチャーでサポート業務をしています。定時で帰れるし 在宅勤務もあるのでだいぶ生活が安定しています」
―これからの働き方について考えていることはありますか?
「とにかく無理しすぎないことですね。前の職場みたいに人生を削る働き方はもうしたくないので 自分に合った環境でコツコツやっていけたらいいなと思っています」
まとめ
鈴木陸さんの体験から 長時間労働がどれだけ心と体をむしばむのかがよくわかりましたね。
退職代行という手段は 誰かを甘やかすためのものではなく 自分を守るための選択だと感じました。
今つらいと感じている方が 少しでも楽になれるきっかけになれば嬉しいです。

無理せず、まずは自分を大事にしてくださいね!